緊張と緩和と臆病と大胆

書きたいことだけ

さらなるファミリーコンサートレポート その4

14 地球ぴょんぴょん

15 わをつくろう 

無事に気球に乗って旅立ったなーにくんを見送り、みんなで冒険を振り返る中の二曲。

地球ぴょんぴょんは非常に、非常にキャストが豪華ですし、繰り返しになりますが、ぴょんぴょんの際の体操のお兄さん組の跳躍の素晴らしさと、「おいでよ!」「ここまで!」のコールアンドレスポンスの熱さを是非感じていただきたいです。

何ならテレビの前で「おいでよ!」「ここまで!」と叫ぶんだ!

そして、ここでもりさお姉さんは、みんなに「みんな、本当によく頑張ったねえ」と、みんなを…私たちを…ねぎらって、ほめてくれます。

りさお姉さんは、りさお姉さんは、本当にいつも私たちを受け止めて、ほめてくれるんだ…。

 

16 やさしいうた

おかあさんといっしょにおける紛れもないレジェンド、おさむお兄さん。

歌のお兄さんを長期間務め、在任中も卒業後も、多数の名曲を生み出しています。

ぱっと思いつくだけでも、メダルあげます、どんないろがすき、ありがとうの花、タンポポ団にはいろう!!、そして先ほどの地球ぴょんぴょん。

タイトル挙げるだけでちょっと泣きそうになるの、とんでもないな。

そんなおさむお兄さんの作品の一つ、やさしいうた。

早口で歌詞を乗せないといけない部分も多く、私が歌うと感情を失った悲しき泥人形が何かボソボソ言ってる、みたいになるのですが、あつこお姉さんとゆういちろうお兄さんは全くそんなこともなく、情感たっぷりに歌い上げます。

何で私を比較対象にしたのかは自分でも分かりません。

おこがましすぎない?

 

17 へんしんロボット★マックス

こちらも繰り返しになってしまいますが、しっとりした空気を一閃切り裂くようなかっこいいイントロと、袖から素早く走ってきて配置につく新旧体操のお兄さん、身体表現のお姉さん、体操のお姉さん合計4名、本当に本当に素敵ですよ。

そしてここでも、まことお兄さんの「がおー!!」が炸裂。

向こう10年、いや、令和の「がおー!!」は俺に任せろ!と言わんばかりの頼もしいがおー!でした。

 

18 ぴかぴかスマイル

4名が美しい演技を終え、まことお兄さんとあづきお姉さんがすっと手を差し伸べ、軽やかに舞台から去り、そして流れる「ぱぱぱぱーん、ぱぱぱぱーん!」のイントロ。

6日もやっぱり、客席から「ああーっ」「わあ…」と、形にならないようなどよめき。

別れの切なさと未来への希望をぎゅっと凝縮したようなこの曲は、多くのお父さんお母さんにとって、ただの月歌以上の意味を持っているのかもしれません。

そして、4日時点では間抜けにも見逃してしまったスーパープレイ、6日はきっちり(泣きながら)見てきました。

腕を組んですっくと立つりさお姉さんに、背後からダッシュし、その肩に飛びつき、そのまま開脚して跳び箱のように見事なジャンプを決めるよしお兄さん!

また、この跳躍が高い!飛翔です、飛翔。跳んでるじゃなく、飛んでる。

そしてこのときのお二人の表情がね、本当に最高。

りさお姉さんの「ふふっ、まあ見ててよ☆」といった感じの余裕綽綽の微笑みと、よしお兄さんの「いっくよー!」と聞こえそうなはつらつとした笑顔。

表情を見ただけで、二人の間の絆が、信頼関係が、どれほどのものかと圧倒されてしまう、そんな自信に裏打ちされた笑顔でした。

りさお姉さんのあの顔見た瞬間、反射的に「あ、これは敵わない…こんなことされたら敵わない…」って思ってしまったくらい。

 

そんな素晴らしいパフォーマンスで幕を開けたこの曲、6日午後はあつこお姉さんもゆういちろうお兄さんも感極まった様子が見られました。

特にゆういちろうお兄さんの「悲しいことははんぶんこ」のときの声と表情には、これで区切りなのだ、ここが一つの終点なのだ、という思いが溢れているようで、見ているこちらも胸を突かれました。

けれども、そこはプロ。

最後の「ぼくらともだち きみは ひとりなんかじゃない」では、四人全員が、全てを受け止め、未来へと進んでいくであろう、素晴らしい笑顔を見せてくれました。

 

歌が終わり、深々と頭を下げるよしお兄さんとりさお姉さん。

拍手は鳴り止みませんが、その動作は美しくも静か。

その静寂に、祭りの終わりが、来るべき時が、お別れの時が来てしまったのだと、嫌でも気づかされてしまう。

このときの二人の頭の下げ方が、本当に深くて、まっすぐで、気持ちが良くて。

でもだからこそ、この二人は、もう当事者じゃないんだ、ってことを強く感じてしまう、切ない礼なんです。

舞台の本当の当事者ではない、ゲストの、客演の人間の、感謝を捧げる礼。

私たちにできることは、二人のこれからの旅がより良いものであるよう、精一杯の拍手とありがとうで送り、祈ることだけです。

寂しいけれど、こうやってさようならができることは、やっぱりとても幸せなことなのだと思います。

 

19 ミライクルクル

 こうしてステージや客席が、何とも言えない切なさに包まれた、その時!

「じゃらっじゃじゃじゃっじゃじゃーじゃん!!」

と、未来の到来を告げる、あのギターのイントロが響き渡り、会場が一気に盛り上がるのですよ!

つくづく、つくづく、神構成。

月歌から月歌への流れの鮮やかさや、それぞれの曲の歌詞やそこに込められた意味をしっかりと見据え、演出に反映させ、それがピタリと嵌まって会場に大きなうねりとどよめきをもたらすその楽しさ、そこに身を委ねられる幸福感。

そしてここで、満を持してまことお兄さんとあづきお姉さんが客席出入り口から登場するのも素晴らしい。

あつこお姉さん、ゆういちろうお兄さん、よしお兄さん、りさお姉さんの四人は、各自の最初の登場の際に客席から登場し、大きなインパクトを与えました。

じゃあ、まことお兄さんとあづきお姉さんはいつ客席から出るの、となったとき、このタイミングはもう本当にベストオブベストだと思います。

よしお兄さんとりさお姉さんが去り、新しい時代が幕を開けた、その場面、その象徴の歌という、このタイミング。

まことお兄さんとあづきお姉さんの歴史は、ここから刻まれていくんだ、それはこのステージが終わっても変わらなくて、毎日毎日新たなページが重ねられていくんだ、バトンは今まさに渡されたんだ…と感じさせ、希望と期待を抱かせるに十分な演出でした。

そしてこの時のまことお兄さん、サラッと客席の椅子より高く飛んでいます。

私が感極まりすぎて目の錯覚でも起こしたかと思いましたが、その後のテレビ放映で、子供の背丈よりも高く飛んでいるのを目撃したため、椅子より高く飛んでいたのも間違いではないという結論に達しました。

もう跳ぶって書く気にもならず、当然のように飛ぶって書いてるな。

ミライ、来たんだなあ。

 

20 べるがなる

こうして新しい時代の幕開けを観客に鮮烈に刻み付け、お別れのベルが鳴ります。

ベルを鳴らす名誉に浴したのは、ガラピコでした。

このとき、お兄さんお姉さん、ムームーチョロミーが、みんなであたたかくガラピコを指し示すのが、なんだか素敵だったなあ。

メロディに乗せて、今日のステージを振り返り、まことお兄さんとあづきお姉さんの仲間入りを改めて祝福します。

そして最後に、あつこお姉さんが、切実な祈りを込めたような声で、「これからも、私たち4人をよろしくねー!」と叫び、客席は万雷の拍手で答えます。

ここでの私たち4人とは、まことお兄さん、あづきお姉さんを入れた4人であって、この間までの4人ではないんですよね。

よしお兄さんの「僕たち旅人」、よしお兄さんとりさお姉さんの「あとはまかせたよお!」、を受けて、「私たち」の意味も変わった。

このステージを通して、観客もまた、「私たち」の意味が変わることをしっかりと理解し、受け止められた。

切なさや寂しさはもちろんあるけれど、それ以上に、去る人への祝福を、訪れた人への歓迎を、そして未来への希望を持つことができた。

ストレートに歌やパフォーマンスを楽しむにしても申し分なく、かつ、観客の心に、考えうる最も美しい形で一つの区切りをつけてくれた、セレモニーとしても素晴らしいステージでした。

 

こうして、ファミリーコンサートは幕を閉じました。

幕を閉じる直前に、まことお兄さんがひょいっと寝転んで、幕と舞台のわずかな隙間から笑って手を振るというなんとも罪作りなことをしてくれたのは前述のとおりです。

ほんとにさあ…まことお兄さんったらさあ…え、あのさあ、もしかしてなんですけど、オーラスの最後のお手振りのとき、目線くれましたよね(くれてません)?

目、合いましたよね(合ってません)。

 

…補足と言いつつ、結局レポートを二回書いたような構成になってしまった一連の記事ですが、お付き合いいただいた皆様、どうもありがとうございました。

これからテレビやDVDをご覧になる方、どうぞお楽しみください!

この記事が、皆様の楽しい観覧の一助となりましたら、本当に嬉しいです。